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会計・税金(2014年09月8日)
黒字でも会社が倒産し、赤字でも会社が存続する理由
黒字でも会社が倒産し、赤字でも会社が存続する理由
世の中には赤字がずっと続いても存続している会社もあれば、黒字なのに倒産する会社があります。その明暗をわけるポイントは、「必要なタイミングで必要な資金を調達できるかどうか」にあります。
つまり、支払うべきタイミングで「会社にお金があるかどうか」が重要になり、
「利益がでているかどうか」ではないのです。
絶対に会社がつぶれないビジネスモデルは、
・商品を仕入れ
・その日に売れ
・その日にお金をもらう
現金商売の小売業をイメージしてください。
売れ残りを出さないために、過剰な仕入れは一切なく、売掛金や買掛金の管理も必要あありません。
夜、商売が終わった後に、朝の時点の現金と比較すれば、即座にその日の利益が計算できます。
こういうビジネスモデルの場合には、「黒字倒産」という状況にはなりません。
ところが、一般の中小企業では黒字倒産には至らないまでも、
「利益は出ているのですが、手元に現金がありません。」という話をよく聞きます。
なぜこういうことが起きるかというと、前述したビジネスモデルと大きくかい離しているからです。
一般的な企業には売掛金や買掛金もあり、回収や支払いのタイムラグもあり、
在庫を抱えたり、固定資産の購入や借入金の返済などもあります。
どんなに利益がでていても、お金が入ってくる前に手持ちのお金がなくなってしまうことがあるのです。
「損益計算書上、利益が出ている」ことで安心してはいけません。
企業を存続させていくために、起業家の意識として
「いかに成功するキャッシュフローに近づけていくか」を考えることが大事になります。